VINTAGIENCE

Iga, Japan

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( Culture ) 今、未踏の領域へ 日本酒の熟成

今、未踏の領域へ-/-日本酒の熟成

新酒主義による熟成日本酒の停滞

熟成させることでその価値が高まるワインやウイスキーとは異なり、日本酒においては新酒が主流とされてきました。

温度や日光に対する感受性が高く繊細な日本酒は、品質を保って保存することが難しく、熟成させるには高度な技術とコストが必要となります。酒の主な原料である「水」、「米」は味わいは繊細なもので、その味わいの妙を注意深く醸してできあがる日本酒は、日光に一時間触れるだけで極端に劣化するといわれるほどなのです。それゆえ、これまで日本酒の熟成に挑戦した酒蔵も少なく、そのノウハウの蓄積もないのが現状。

日本酒熟成技術の新たな挑戦

そんな中でも少しずつ、日本酒を熟成させてみようという動きが出てきています。技術が進化し日本酒を熟成させられる用意が整ってきた、というだけでなく日本酒の消費量が減る中で新たな日本酒の可能性を探ろうという気運が高まっているのでしょう。このような動きが出てくる前から約40年にわたって日本酒の熟成に試行錯誤してきたVINTAGIENCE。

氷温から低温、常温にいたるまで様々な保存温度、保存環境を試してモニタリングしながら日本酒の熟成に最適な条件データを集積し、あらゆる酒質の日本酒熟成へと展開。失敗すれば日本酒そのものも、膨大な時間もコストも無駄にしてしまうというプレッシャーの下で挑み続ける。

日本酒の熟成には未知への挑戦という側面があり、その挑戦が歴史と伝統に培われてきた日本酒の新たな味わいを開拓していくのです。