新酒主義による熟成日本酒の停滞
熟成させることでその価値が高まるワインやウイスキーとは異なり、日本酒においては新酒が主流とされてきました。
温度や日光に対する感受性が高く繊細な日本酒は、品質を保って保存することが難しく、熟成させるには高度な技術とコストが必要となります。酒の主な原料である「水」、「米」は味わいは繊細なもので、その味わいの妙を注意深く醸してできあがる日本酒は、日光に一時間触れるだけで極端に劣化するといわれるほどなのです。それゆえ、これまで日本酒の熟成に挑戦した酒蔵も少なく、そのノウハウの蓄積もないのが現状。