紀元前8000年から現代まで連綿と続く技術
「熟成」の歴史は古く、農業が発明され文明が芽生えたのとほぼ同時期にはすでに「熟成」という概念が生まれていたとされています。およそ紀元前8000年頃に発見され、脈々と受け継がれてきた「熟成」。チーズに始まり、ワイン、ビールと熟成の概念を経てその味わいをより豊かに進化させた食品、飲料は枚挙に暇がありません。
おそらく偶然の産物だったであろう「熟成」。貯蔵室の片隅で忘れ去られていた食品が時を経てその味わいを深めているのを発見した古代の人々の驚きはいかほどだったことでしょう。発見からおよそ1万年、現在では食の可能性を広げ価値を高める高度な技術にまで洗練されています。